組合結成から今まで

20年以上に亘って雇用を守ってきた労働組合。差別的な扱いを許す訳には行きません。

組合紹介

私たちは、全労協全国一般・全労働者組合FAユナイテッド分会です。
旧コンチネンタル分会の時代から皆さんの支援を受け、20年近くにわたって日本人労働組合の旗を守り、雇用を守ってきました。
しかし、合併後のユナイテッド航空は国籍差別(労働協約からのアメリカ国籍以外の排除)、組合差別(アメリカの組合ーAFA加入者以外の排除)によって私たち成田ベースの日本人客室乗務員を全員解雇しました。
当初会社は「成田ベースの不生産性」を解雇理由にしていましたが、裁判では解雇理由すら明らかにできないでいます。グアム便への大型機の導入やアジア路線の拡大、旧CMI客室乗務員の全機への乗務開始、全乗務員の昇給、3千名以上の新規採用を見ても解雇理由に全く根拠がない事は明らかです。国境を越えて莫大な利益を得ながら、わずか4名の現地採用日本人客室乗務員を排除するために団体交渉にも応じない態度は、国際的大企業として恥ずべき事ではないでしょうか。

組合結成

コンチネンタル航空に日本で採用された私たちには、アメリカ採用の乗務員が自動的にアメリカの組合に加入していたのと異なり、組合がありませんでした。90年代初頭に子会社化したコンチネンタルミクロネシア航空に移籍後の1998年、最長5年の契約社員化ーリストラ案が提示され、雇用を守る為に全労働者組合に加入し、全労・コンチネンタル分会として会社と交渉を始めました。すぐに仕事を取り上げられ不安な中、団体交渉、成田空港でのデモンストレーション(ニュースでテレビ放映されました)など必死で3ヶ月闘った末に、裁判に突入する直前に会社は譲歩し、正社員のまま原職復帰を勝ち取りました。組合に入らず諦めて辞めて行った同僚が居る中、私たちは初めて、組合活動を通じて自分たちの働く権利のために闘い、勝ち取るということを身をもって体験するとともに、職場を越えた合同労組の団結の力を感じる事が出来ました。

ワークシェア

「9.11」で不況に陥った航空業界。またも首斬り合理化の危機(会社は全職場で年功の低い者から5%を解雇すると発表。成田ベースでも5人が失職の対象となる)に直面しましたが、分会は仕事を分けあうこと(ワークシェアリング)で危機を乗り越える事を決意。それぞれ減収に耐えながら、10ヶ月後には通常の雇用体制に戻る事が出来ました。一人の解雇者も出さなかったのは全世界の中で私たちだけでした。この闘いもテレビや新聞で報道されましたが、日本人組合の旗を守り、仲間と結束して大好きな仕事を自分たちで守る、最初の争議の教訓を活かすことが出来ました。

現在のユナイテッド闘争

しかし、こうした闘いや、日本の労働法制のアメリカとの違いを快く思っていなかった会社は、アメリカ本土の都合に合わせた、日本人組合=日本採用乗務員の排除へと舵を切って行きました。
米・ユナイテッド航空はコンチネンタル航空、コンチネンタルミクロネシア(CMI)航空3社の合併に際して、「3社の労働協約がまとまれば元の仕事に戻れる」と実態の無い(2010年秋には飛行機も運航許可も手放していた)CMI労務に発言させ、5年以上の期間を私たち日本人乗務員組合排除のシナリオ実現に費やしました。まず、旧労働協約を盾に日本人成田ベースの路線業務を機種変更を理由に取り上げ、「不採算」ベースの烙印を貼り、2016年3月31日をもって事業所を閉鎖、日本人客室乗務員のみを全員解雇しました。新労働協約では「アメリカ国籍でなく、またはアメリカの労働組合員では無い者は合併後のユナイテッド航空では働けない」と規定して、日本で採用され日本の労働組合に加入している私たちだけを排除したのです。合併後、ユナイテッド航空は過去最高の利益を計上、新規雇用を大幅に行っています。解雇権の濫用禁止や団交応諾義務などの日本の労働法を顧みず、「航空会社が合併する際には、会社の大小に関わらず、労働者に不利益が生じてはならない」とのアメリカ国内法をも無視するユナイテッド航空に『NEVER GIVE UP!』の声を届けます。